内容紹介
破壊、暴力、自傷行為……、どのようにすればかれらはこのような行動から抜け出せるのでしょうか。本書では、問題提起行動の機能を確定させた上で、環境要因を変える、新たな行動を導入する、対応方法を変えるなど、様々な機能をもつ行動の予防・軽減に適した行動支援計画の作り方を解説します。問題提起行動をともなうあらゆる人たちに有効なFBA(機能的行動アセスメント)の実践書です。
版元コメント
はじめに
(…前略…)
本書は、『自閉症の人の機能的行動アセスメント(FBA)』の続編であり、ポジティブな行動変化を生み出すために、機能的行動アセスメント(FBA)で集めた情報の使い方を学ぶためのものです。本書では、FBAを行うための基本のいくつかを復習しますが、読者は上掲の本を既に読んでいるか、FBAプロセスについての実践的な知識を既に持っていることを前提としています。本書では、FBAが完了した後のステップについて説明します。具体的には、読者は、FBAの結果を用いて、確かな情報に基づく完全で効果的な行動支援計画を作成する方法を学びます。ポジティブ行動支援プロセス(Carr, Horner, Turnbull et al., 1999)の基盤であるFBAに基づく計画により、支援者は、問題提起行動を防止または軽減するために、環境に具体的な変更を加えることができます。
(…中略…)
本書の目的は、上記の原理と方法を、わかりやすい言葉で説明することです。親や専門家は、その原理と方法を、FBAによって得た情報とともに使って、効果的で妥当な行動支援を計画することができます。訓練を受けた行動分析家の支えがある読者は、本書によって、行動支援計画の作成と実行のプロセスへの、いっそう活発な関与者になれるでしょう。ここで説明する方法は、チックなどの医学的な問題を除去することには役立ちません。ただし、それらの方法は、そのような医学的な問題によるハンディキャップを軽減する方法を検討することには役立ちます。
この目標を達成するために、本書では専門用語の使用をできる限り最小限に抑え、実用的な提案をし、各章の《簡単にまとめると》のヒントを使って、読者が複雑な概念をうまく扱い、段階的アプローチの使用に役立つようにしています。コミュニケーション・スキルやソーシャル・スキルの不足は、自閉症やその関連障害の人の問題提起行動につながることがとても多いので、親、大人の兄弟姉妹、祖父母、グループホームのスタッフ、その他の支援者だけでなく、教師、学校心理士、そして自閉スペクトラム障害の人に関わる他の専門職にも、本書は役に立つことでしょう。本書で説明した方法は、あらゆるタイプの自閉スペクトラム障害の幼児、就学前児、児童生徒、青年、および成人だけでなく、問題提起行動を伴う他の人たちにも使えます。本書は、自閉スペクトラム障害に焦点を当てていますが、説明した方法のほとんどは、発達障害や問題提起行動を伴う別の課題を抱える人たちすべてにとって等しく有用であることに注意してください。
(…後略…)
目次を表示
はじめに
第1章 機能的行動アセスメントと行動支援計画:概要
第2章 どのようにして行動は脱学習されるか?
第3章 問題提起行動に打ち勝つ:先行支援で行動を減少させる
第4章 代わりに何ができるか?:問題提起行動の代替スキルを教える
第5章 結果に基づく支援方法
第6章 すべての機能に対する賢明な支援
第7章 特別な考慮事項の管理
第8章 行動支援計画の効果測定
第9章 行動支援計画書の作成
第10章 よくある質問
第11章 問題提起行動の予防法トップ10
付録A セッティング事象チェックリスト
付録B 行動支援計画書
文献
索引
訳者あとがき
著者紹介・訳者紹介